こんにちは。ござるです。
今回は地方に勤務する公務員で、国家一般職と地方上級はどっちが良いかについて解説していきたいと思います。
主に
地方で公務員になりたいけど、どっちが良いか知りたい
地方公務員と国家一般職、どっちが自分に合っている方を知りたい
と思っている方にオススメの記事になっています。
まず前提として、この記事での「地方上級」は「大卒程度の県庁や政令指定都市職員」を、「国家一般職」は「出先機関の職員」を指しています。(特別区は地方じゃないので、今回は省きます)
「国家一般職」には、東京の霞が関で働く「本省勤務」と、全国各地にある出先機関で働く「地方勤務」があるのですが、今回は地方で働く公務員の中で比較していますので、「国家一般職」は「出先機関」という意味で解説させてもらいます。
それでは、さっそく比較していきましょう。
地方上級と国家一般職比較
仕事内容:【引き分け】どちらの仕事に魅力を感じるかはあなた次第
まず、仕事内容についてですが、自分がどういった仕事に興味があるかでどちらが良いか決まってきます。
国家一般職は、特定分野についての専門知識を使った業務を行うことが多いです。
例えば、労働局であれば、労働分野の業務に携わり、ハローワークや労働基準監督署で働きます。
その他の官庁も基本的に特定分野の業務を行うので、専門知識を身につけてエキスパートになりたい人にオススメです。
対して、県庁職員や市役所職員は、数年おきに異動があり、携わる仕事は多岐にわたるため、エキスパートというよりゼネラリストな人材と言えるでしょう。
さらに、県庁職員と市役所職員は
県庁:市と国のパイプ役の仕事、企業相手の仕事
市役所:住民と身近に関わる仕事
といった感じで分けることも出来ます。
市役所職員であれば、市民対応が必然的に多くなるので、そういったのが苦にならない人が向いていると思います。
一概には言えませんが、ここまでをまとめると
特定の分野のごとに興味がある→国家一般職
住民と身近に関わる仕事がしたい→市役所
規模の大きな仕事がしたい→県庁
みたいな感じですね。
給料・福利厚生:【引き分け】どちらも大差はない
給料面に関しては正直どちらも大差はありません。
政令指定都市のように大きな市役所であれば、国家一般職より給料が高かったりしますが、全体で見ればほとんど同じようなものです。
手当も、勤勉手当、扶養手当、住居手当、通勤手当など諸々ついてきますし、
休暇に関しても
国家一般職:年次休暇20日、夏季休暇3日
地方公務員:年次休暇20日、夏季休暇5日程度(自治体によって異なる)
と、どちらも充実しています。
働きやすさ:【ほぼ引き分け】ただし、国家公務員の働き方が柔軟になってきている
次に「働きやすさ」について比較します。
近年、働き方については、国家公務員の方が柔軟になってきているように思えます。
具体的にはこのような制度を導入しています。
・フレックスタイム制(1週間あたり38時間45分になるように勤務時間を割り振る制度)
・早出遅出勤務(通常の勤務時間より、早いまたは遅い時間に出勤できる制度)
最近のニュースでは国家公務員の週休3日制の導入を検討するなどの報道もあり、今後も働き方が改善されていくんじゃないかなと思います。
現在、国をあげて働き方を変えようとしていますが、そのロールモデルとして、国家公務員に最初に働き方改革が行われるはずですので、注目ですね。
ただ、地方公務員が働きにくいかと言われると、別にそうではなく、地方の民間企業などに比べて、福利厚生は充実しているので、ほぼ引き分けとさせてもらいました。
残業の少なさ:【国家一般職の勝ち】出先機関は比較的マッタリ
残業の少なさに関しては国家一般職の出先機関に軍配が上がります。
結局のところは、それぞれの自治体や官庁ごとによって残業の量は異なりますし、もっと言えば、部署ごとによっても忙しさは全然違うので、結論づけてしまうのはおかしいとは思いますが…
ただ傾向としては、国家一般職の出先機関の方が比較的マッタリで、定時に帰れる部署も多かったりします。
ワークライフバランスを充実させたい人にはオススメと言えますね。
県庁や市役所も部署によっては定時で帰れたりするところもあるのですが、残業している部署のほうが多い印象です。
業務量は増えているけど、職員の数はどんどん減っているからね…
ただ、残業が少ない=手当がつかないということですので
自分はバリバリ働いて出世して稼ぐんだー
という人は県庁や市役所で激務部署に配属されるのが良いかもしれません。
転勤の負担の少なさ:【地方上級の勝ち】転勤が嫌なら地方公務員!特に市役所職員
転勤が嫌な人は圧倒的に地方上級がオススメです。
県庁職員なら県内、市役所職員なら市内に転勤範囲が限られるので、今後の人生設計も立てやすいです。
ただ、大きい県の県庁職員になってくると、県内の転勤でも自宅から通えない場合があるので、転勤の負担を最小限にしたい方は、市役所職員がオススメです。
国家一般職は、転勤がブロックごとにあったり(例:近畿で受験したなら近畿地方)、霞が関の本省で勤務しなければいけなかったりと、転勤の負担が大きめですが、中には転勤が県内のみの官庁もあったりするので、転勤がない国家一般職が知りたい人は、こちらの記事を参考にしてみてください。
採用試験の難易度:【引き分け】筆記重視の国家一般職、面接重視の地方上級
最後に採用試験の難易度についてですが、試験のレベルそのものはそれほど差がありません。
しかし、国家一般職は、筆記試験の配点の割合が全体の7/9と約78%を占めているため、筆記重視の試験と言えます。
対して、地方上級の場合は、人物重視の傾向が強く、面接試験の結果が合否に大きく影響を与える自治体が多いため、面接重視の試験になっています。
特に市役所のような市民対応が多いところではその傾向が顕著です。
なので
面接は苦手だけど、筆記試験は自信がある人→国家一般職向き
筆記試験はそこそこだけど、面接には自信がある人→地方上級向き
と言えるかもしれません。
ただ、どちらもしっかりと対策をすれば、合格することは可能だと思います。
結論:自分が何を重視するかで決めよう。困ったら「生の声」を参考に!
これまで国家一般職と地方上級を比較してきましたが、結局のところは自分が何を重視するかだと思います。
特定の分野の仕事に興味がある→国家一般職
住民と身近に関わる仕事がしたい→市役所職員
大きな規模の仕事がしたい→県庁職員
ワークライフバランスを充実させたい→国家一般職の出先機関(部署によるけど…)
転勤の負担は無い方が良い→市役所・県庁職員
ざっくりと言えばこんな感じです。
ただ、どれだけよく考えて決めたとしても、入庁後にギャップを感じて辞めてしまう新採用職員は毎年います。
そうならないためにも、是非、説明会や職場訪問に参加して、自分が志望する官庁や自治体で働いている先輩職員の「生の声」を聞いてみてください!
残業多いですか?
転勤ありますか?
職場の人間関係は良いですか?
↑こんな感じのちょっと下世話な話も聞いたら案外答えてくれます。
ネットやパンフレットに載っていない貴重な情報を手に入れることができるかもしれないよ!
以上「国家一般職と地方上級はどっちが良いか」でした。
このブログでは、他にも国家一般職や地方上級に関する記事を書いていますので、良かったら見てください。
最後まで読んでくれてありがとうございました!
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