働きながら公務員試験って、正直きついですよね。

仕事でクタクタ、勉強は少しずつしか進まない。
こんな人が多いと思います。
そこで、今回は、社会人向けに「働きながらでも受かる勉強ロードマップ」を解説していきます。
✅ この記事でわかること
- 働きながらでも受けやすい試験区分
- 社会人が公務員試験に受かるための勉強時間と期間の目安
- 仕事を続けながら合格を狙うための勉強戦略
- 平日・休日のモデルスケジュール
- 忙しい日でも勉強を継続するコツ



「社会人が、現実的に続けられる形」アドバイスします。
【結論】働きながらでも公務員試験は受かります





そもそも働きながら公務員試験って受かるの?



結論から言うと、全然受かるよ!
理由は下記のとおり。
① そもそも自治体が「社会人も採りたい」前提で試験を作っているから
まず大前提として、採用側は「社会人もちゃんと採りたい」と思っています。
その証拠に、次のような区分が用意されています。
- 教養試験だけで受けられる
- SPIで受けられる
- 社会人経験者(職務経験者)枠
- 面接・職歴を重視する人物重視枠
こうした区分は、まさに「働きながらでもチャレンジしやすいように」設計されたもの。



試験の負担を軽くして、「民間経験者」も受験してくださいね〜ってアピールしているのがリアルです。
② 実際に転職組がめちゃくちゃ多いから(現場のリアル)
これは実体験ですが、現場のメンツを見ても社会人経験者がめちゃ多い。
僕の市役所でも、
新卒ストレート組と同じくらいの割合で、
- 民間企業で数年働いたあとに転職してきた人(なぜか銀行員が多い)
- 一度フリーター・契約社員などを経て、公務員になった人
がたくさんいます。



体感で言うと「だいたい半分くらいは転職組だな」という印象です。
なので、今の仕事を続けながら受験を目指すのは、全然レアケースじゃないですよ。
③ 社会人でも必要な勉強時間は確保できるから
働きながらなので「毎日5〜6時間勉強!」みたいな生活は現実的ではありません。
ただ、公務員試験(とくに教養試験)に必要な勉強量は、
トータルでおおよそ350時間前後を目安に考えておけばOKです(※もっと負担の少ない試験もアリ)
これは、
- 平日:仕事終わり or 朝に 1〜2時間
- 休日:どちらか1日は 3〜4時間程度
というペースで積み上げていくと、だいたい1年前後で届きます。



つまり、「フルタイムで働きながら」でも、しっかり準備すればいけるってことです。
④ 面接では社会人経験がむしろ武器になる
面接では社会人のほうが有利になりやすいポイントも多いです。
社会人なら、ほぼ確実にこんな経験をしているはず。
- お客様や住民からのクレーム対応
- チームで進めるプロジェクト・日々の業務
- 上司・同僚・他部署との調整
これらはそのまま、面接でよく聞かれる
- 協調性
- ストレス耐性
- 課題解決力
などを証明するエピソードとして使えます。



社会人エピソードは新卒に余裕で対抗できます
社会人が狙いやすい公務員試験の種類(採用区分)


✏️ まずは「自分が受けられる枠」を全部洗い出そう
まず最初にやるべきことは、「自分がどの採用区分で受けられるのか」を洗い出すことです。
自治体ごとに名前がバラバラで、
- 一般事務
- 一般職
- 社会人経験者(民間企業等職務経験者)採用
- 職務経験者枠
- 人物重視枠
みたいに、パッと見では違いがよく分からない名前が並んでいます。
募集要項を見るときは、まず次の4つだけチェックすればOK。
- 年齢制限(○歳まで/○年度4月1日時点で○歳まで など)
- 学歴要件(大卒以上/学歴不問 など)
- 職歴年数(社会人経験○年以上などの条件があるか)
- 試験科目(教養のみ/SPI/専門あり/論文・面接重視 など)
この4つを見ながら、「自分が受けられそうな試験区分」を、紙やメモアプリに一度全部書き出してみてください。



このあと解説する「狙いやすいタイプ」と照らし合わせながら、
勝負できる枠だけを残していくイメージです。
🎯 社会人が狙いやすい4つのタイプを知っておこう
社会人が仕事を続けながらでも狙いやすいのは、ざっくり分けると次の4タイプです。
- SPI型(市役所など)
- 教養試験のみの区分
- 職務経験者枠
- 面接・職歴重視枠
一つずつ、「どんな試験か」「勉強負担」「どんな人向けか」をサクッと整理しておきます。
💻 ① SPI型|民間就活に近い“適性検査タイプ”
試験のイメージ
- SPI(テストセンター/マークシート)や、類似の適性検査がメイン
- 一部、簡単な教養問題や作文がセットになるパターンもあり
勉強負担
- 必要な勉強時間は50〜70時間ほど
- 平日30分〜1時間でも、1〜2ヶ月で仕上がる
- 一般的なSPI対策+数的処理の基礎が中心
→ 「ガチ公務員試験」ほどの分量は要求されにくいです。
向いている人
- 数的処理・国語がそこまで苦手ではない
- 民間就活のときにSPIを受けたことがある
- 「がっつり法律・経済をやるのはキツい…」と感じる人



市販の教材がまとまってるので対策しやすいのもグッド!
📘 ② 教養のみの区分|「数的+文章」で勝負するタイプ
試験のイメージ
- 一般教養(数的処理・文章理解・社会科学・人文・自然など)
- 専門試験はなし
勉強負担
- 専門科目がないぶん、数的処理+文章理解を軸にコツコツ積み上げるスタイル
- 必要な勉強時間は350時間前後
- 1日1〜2時間でも、1年かけて積み上げれば十分勝負できます。
向いている人
- コツコツ勉強するのは嫌いじゃない
- 数学か国語、どちらかは「壊滅的に苦手」ではない
- 仕事と両立しながら、教養試験に一点集中したい人



平日1〜2時間、土日:4〜6時間ペースだとだいたい4〜8ヶ月で攻略可能です!
💼 ③ 職務経験者枠|職歴を評価してくれるタイプ
試験のイメージ
- Aパターン:教養 or SPI + 論文(作文)+ 面接
- Bパターン:書類審査+面接中心(筆記ほぼなし)
勉強負担
- 筆記は「基礎力チェック」レベルのことが多く、
教養のみ区分よりも軽め〜同程度のケースが多いです。 - その代わり、
- 職務経歴書
- 志望動機
- 過去の仕事のエピソード整理
など、書類+面接準備にかなり比重がかかるタイプです。
向いている人
- 社会人経験○年以上の条件を満たしている
- 今の仕事で、それなりに語れるエピソードがある
- 「勉強を増やすより、これまでのキャリアをきちんと言語化して勝負したい」という人



即戦力を採りたい自治体が増えています!
🗣️ ④ 面接・職歴重視枠|筆記は最低限だけ見るタイプ
試験のイメージ
- 書類選考+個別面接(+場合により集団討論など)
- 筆記は「簡単な教養チェック」程度 or 実施なしのケースも
勉強負担
- 筆記の負担はかなり軽めか、ほぼゼロ
- その代わり、
- 自己分析
- 職務経験の棚卸し
- 志望動機・転職理由の整理
- ロールプレイ練習
など、面接対策の比重がかなり高いです。
向いている人
- 対人コミュニケーションや接客・営業などが得意
- 今の仕事で実績や成果をある程度アピールできる
- 筆記勉強に割ける時間は少ないけど、「人柄+経験」で勝負したい人
🗓️ 勉強時間から「現実的に狙う枠」を決めよう
ここまで読んで、



結局、自分はどのタイプを狙うべきなの?
と思った人も多いと思います。
結論、普段確保できる勉強時間から逆算して決めるのがオススメです。
😎 平日1〜2時間+休日3〜5時間くらいなら確保できそう
→ 教養のみ/SPI型をメインに、
条件を満たすなら職務経験者枠もセットで狙う
😥 正直、筆記の勉強時間をあまり取れない…
→ 面接重視枠・職務経験者枠を“保険”としてチェックしつつ、
教養のみ・SPI型のうち「問題量が少ない試験」を中心に考える



この記事では、教養試験・SPI型をメイン想定として、これから勉強時間やスケジュールを解説していきます。👇
どれくらい勉強すれば合格できる?勉強時間の目安


働きながら受験する社会人にとって、
「どれくらい勉強すれば合格できるのか?」は一番気になるところだと思います。
🎯 区分ごとの“最短〜現実的”な勉強時間の目安
📘 教養のみ(市役所)
- 最短ライン:250〜350時間
- 現実ライン(一般的な社会人):350〜450時間



数的処理さえ攻略できれば、
“300時間前後で合格圏に届く”ケースも多いです。
🇯🇵 国家一般職「教養区分」
- 最短ライン:300〜400時間
- 現実ライン:400〜500時間
専門なしですが、「課題対応能力試験」「一般教養論文」がある分、



市役所より+50〜100時間くらい余分に見ておくと安心です。
💻 SPI型(市役所系)
- 必要時間の目安:50〜70時間でOK
公務員向けSPI3は、
・文章
・計数(中学レベルが中心)
・資料読み取り
がメインなので、過去問1冊+模試で十分仕上がります。
⏳ 勉強時間から逆算する「合格までの期間」
✍️ 平日1時間+休日3時間(週10時間)
→ 10〜12ヶ月
一番安定して続きます。
✍️ 平日2時間+休日4時間(週15〜18時間)
→ 6〜8ヶ月
短期で行くならこのペース。
✍️ 休日のみ(週5〜6時間)
→ 1.5〜2年
休日型は定着しにくいので非推奨です。
🔥 働きながらは「1年間かけて勉強する」のが一番安定する理由
- 仕事の繁忙期で2〜3週間止まっても挽回できる
- 数的処理は“積み上げ型”なので、短期詰め込みより長期が有利
- 1年計画だと勉強習慣が崩れにくい
このような理由から最も再現性が高いです。



受かった人も9〜12ヶ月ぐらいが一番多いです!
働きながらでも合格できる勉強戦略【3つのルール】


社会人が働きながら公務員試験に合格するためには、“量より質”の戦い方が必要になります。
ここでは、迷わずに進めるための 3つの基本戦略 を紹介します。
① 得点源を固定し、優先順位をつける
社会人は時間に限りがあります。
だからこそ、得点源を固めておくことが最重要です。
区分によって優先順位はこう変わります👇
🔹 教養のみ(市役所)
→ 数的処理+文章理解を“軸”にする。
一般知識は広すぎるため、
「完全に捨てる」ではなく “優先度を下げる” というスタンスでOKです。
🔹 国家一般職(教養区分)
→ ほぼ数的処理+文章理解の2本柱で勝負できます。
知識分野は全6問だけなので、最低限だけ押さえれば問題なし。
🔹 SPI型
→ 捨て科目はほぼ存在しません。
文章・計数・資料読み取りをバランスよく回せば十分対応できます。
② 学習時間帯を固定化する(朝型 or 夜型を一本化)
働きながらの受験は、「集中力を生む環境をどれだけ作れるか」 が勝負です。
最も効果的なのは、
- 朝にやる人は 毎朝
- 夜にやる人は 毎晩
というふうに、時間帯を固定すること。
固定化すると、
- 勉強スイッチが入りやすくなる
- 時間のロスが減る
- 習慣化しやすい
というメリットがあります。



1日1時間でいいので、“毎日同じ時間に座る”という仕組みを作るだけで進み方が変わります。
③ “完璧”ではなく“継続”を最優先にする
働きながら勉強していると、どうしても



今日は少ししかできなかった…
という日が出てきます。
でも大事なのは、完璧主義ではなく、続けること。
公務員試験は、“1年で積み上げた人”が勝つ試験です。
だから、
- 10分だけでもやる
- ベッドに入る前に1問だけ解く
- 仕事で疲れていても机に座るだけでOK
こういう“継続の仕組み”を持っている人は、間違いなく伸びます。
具体的な勉強の進め方(教養・SPI・国家教養区分)


働きながら公務員試験を受ける場合、
一番重要なのは 「何からどう進めるか」 を明確にすることです。
ここでは、まず共通の基本方針を押さえ、その後に教養型・国家一般職(教養区分)・SPI型の順で
区分別の最適な進め方をまとめていきます。
✍️ すべての区分に共通する“最初の進め方”
① 優先順位は「数的処理 → 文章理解」から(※SPIは後述)
教養試験・国家一般職(教養区分)では、
- 数的処理(判断推理・数的推理・資料解釈)
- 文章理解(現代文・英文)



この2つで 全体の50〜80%を占めるため、最初の勉強はこれだけでOKです。
※SPI型は「数的処理」という形式ではないため別で説明します。
② 勉強の基本は“基礎 → 演習 → 過去問”の3ステップ
- 基礎:まず解けなくてOK。全体を知る段階
- 演習:2周目で一気に伸びる/パターンを掴む段階
- 過去問:時間配分・取捨選択を身につける段階



この流れだけ意識すれば、迷うことはありません。
③ 教材は“増やしすぎない”のが正解
働きながらだと、教材を増やすほど消化不良になります。
- 数的処理:入門参考書1冊+過去問1冊
- 文章理解・資料解釈:過去問1冊
- SPI:問題集1〜2冊



1つの参考書を繰り返し解くほうが効率的です。
✍️ 教養型(市役所・地方上級)の進め方
教養型は、最も受験者が多い“王道ルート”です。
働きながら合格するためのポイントは、この3つ。
① 数的処理 → 文章理解で合格点の土台を固める
最初の2〜3ヶ月は、
この2つだけに集中すると効率が最大化します。



ここを固められるかどうかが合格を左右します!
② 一般知識は“優先度を下げて、取れる分だけ確実に取る”
教養型の一般知識は範囲が非常に広く、
働きながらすべてを深く対策すると他の重要科目が崩れるリスクがあります。
とはいえ、取れる問題を確実に拾うことが合格ラインには必要なので、
- 時事
- 社会科学
- 基本的な人文・自然
など、得点につながりやすい部分を中心に効率よく回すのがおすすめです。



「深追いせず、拾えるところを拾う」というスタンスが最適です。
✍️ 国家一般職「教養区分」の進め方
国家一般職「教養区分」の試験内容と対策
①基礎能力試験 ②課題対応能力試験 ③論文試験 の3つで構成されています。
① 基礎能力試験(配点4/9)
文章理解・数的処理など“考える力”を中心に問う試験です。
- 知能:24問(文章10/判断7/数的4/資料3)
- 知識:6問(時事・社会・自然・人文・情報)
👉 30問中24問が思考系なので、数的+文章理解が最重要。
② 課題対応能力試験(配点1/9)
15分120問のスピード勝負。
👉形式は決まっているので、練習で慣れれば対応できます。
③ 論文試験(配点2/9)
80分で1題を書く論文試験。
👉序論→本論→結論の型を覚えれば本番に対応できます。
論文の足切り回避方法は【実体験】国家一般職の論文試験を対策なしで受けた結果…ギリ足切り回避した話で詳しく解説しています。
✍️ SPI型の進め方
① 対策すべきは3分野だけ
- 言語(文章)
- 非言語(計数)
- 資料読み取り(※一部自治体)



この3つができれば合格できます。
② 教材は1〜2冊でOK/周回が命
SPIは“慣れ”がほぼすべて。
同じ教材を2〜3周するだけで得点が安定します。
③ 本番は「時間管理」が勝負
SPI試験は、時間が足りなくなりやすいので、
模試で1〜2回練習しておくだけで大幅に安定します。



スピードゲーなので慣れと時間管理が肝です。
働きながらのモデルスケジュール(平日・休日)


最後に、働き方別にすぐ真似できる“現実的で続けられるスケジュール”を紹介します。
👉 平日のモデルスケジュール
🕒 パターン①:朝型タイプ
出勤前 1時間
- 6:15 起床
- 6:30〜7:30 数的処理(15〜30問)
- 7:30〜8:00 朝食・準備
メリット: 脳がクリアで数的が進みやすい。
コツ: 量より「毎日同じ時間」の固定が最強。
🕒 パターン②:夜型タイプ
帰宅後 1時間
- 18:15 帰宅
- 18:30〜19:30 文章理解 or 数的10問
- 19:30〜夕食・風呂
- 寝る前に5〜10分だけ復習
メリット: 継続しやすい。
コツ: 疲れた日は5分だけでもOK!“0分の日”を作らない。
🕒 パターン③:残業が多い人用ミニマムプラン
スキマ時間で積み上げるタイプ
- 通勤電車:10分(文章理解)
- 昼休み:10分(単語・公式チェック)
- 帰宅後:10分(数的1問だけ)
ポイント:
毎日20〜30分でも、1年積み上げたら 120〜150時間。土日を足せば合格に必要な勉強時間に達せます。
👉 休日のモデルスケジュール
🗓️ パターン①:午前集中タイプ
午前中でまとめてインプット+アウトプット
- 8:00〜9:00 数的処理
- 9:00〜10:00 文章理解
- 10:00〜11:00 社会科学
- 11:00〜11:30 演習の復習
午後は自由時間
→ メンタルが軽くて継続しやすい王道パターン。
🗓️ パターン②:午後集中タイプ
午前はリフレッシュ → 午後から3時間だけ勉強
- 13:00〜14:00 文章理解
- 14:00〜15:30 数的処理
- 15:30〜16:00 復習
夜は自由
夜型の人や、午前に家事がある人に相性◎。
🗓️ パターン③:ガッツリ型(5〜6時間)
流れだけ固定して休憩多め
- 9:00〜10:30 数的処理
- 10:30〜11:00 休憩
- 11:00〜12:00 社会科学
- 13:00〜14:00 文章理解
- 14:00〜15:00 過去問演習
長時間でも疲れにくく、効率も落ちにくい流れ。
📌 まとめ
- 平日は短時間で“習慣”を作る
- 休日に“演習量”を積んで一気に伸ばす
- 朝型・夜型・残業量でアレンジ可能
- 働きながらでも勉強時間は確保できる










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